1月20日（水）2：36

18日、Madrid10：00発の便で日本に帰ってきました。モロッコ旅行は、いろいろ忙しくまとめてここで報告します。

1月3日（月）Cuenca…Tetuan（泊　モロッコ）

3日の朝は、前日Guillermoが私に、「明日はLoco（きちがいじみた）な日になる。」と言っていました。

私は、この日朝起きて、彼から頼まれた用事をするためにLeonor Aquitaniaの宿をCheck Outを済ませ、9時ごろに
Cuencaの旧市街から新市街へ買い物をするために降りていきます。

買い物の内容は、小さな南京錠を二つ。そして単三の乾電池を4本。

南京錠は、山登りやキャンプ用品を格納するプラスチックの樽の鍵。乾電池は、懐中電灯用。

Guillermoから教えられた店は、9時半から開店。私は隣のBARで朝食をとりながら店の開店を待ちます。

そして、南京錠と乾電池、そして、Caminoでなくしたスイス製のサバイバル万能ナイフを購入して、店を出て彼に電話で
連絡。

彼は、「Koichi今どこにいるんだ？」

「いま、頼まれた買い物を済ませたところだ。」

彼は、「その店の前で待て、2分以内に迎えに行く。」

私が、店の前で待っていると、彼は、荷台に荷物を積んだ彼の車で現れ、私を乗せ、荷物を預けてある私のHotelへ。

問題：DanielのLand Roverは、タイヤを２本交換しなければいけない。Guillermoの三菱の4人乗りの４WDはインターナシ
ョナルの保険の手続きがまだなのだそうです。彼の話では、この日一番で彼のところに電話がかかってくるとのことでし
たが、10：00になっても連絡がなく、なぜか銀行へ寄ってそのことを聞いています。

Algeciras（スペインからモロッコへ渡るスペイン側の港）のFerryに彼らの予定時刻（夜7時ごろだったと思う。）に乗るた
めには遅くとも11時までにはCuencaを出発しなければいけないそうです。そしてお昼を抜いては走り続けなければいけ
ないそうです。彼の話では、CuencaからAlgecilasまで、所要時間8時間。

（私が、Galiciaで彼から受けた電話での話では、この日の午前9時にCuencaを出発するとのことでした。）

その保険の手続きがないと、モロッコの国境まで行っても入国できなく、帰ってこなければいけないそうです。

それから、Danielの車がタイヤを交換しているタイヤ屋さんへ。

Danielの車は、タイヤの交換中、結局Guillermoの車の使用は不可となり、Felixが到着すると彼とGuillermoはGuillermo
の車をしまいに2台で出て行きます。

彼らが戻ってくると、Danielは、携帯電話を自宅に忘れたそうでFelixの車に乗って忘れ物をとりに帰っていきます。

Cuencaからの参加メンバー：５名

Daniel：46歳。１０６ｋｇ。昨年も参加。前日までこの旅行に参加する予定はなかったそうです。

彼の父親が胃がんの手術をしたそうで今は自宅に戻り病状も安定しているのだそうです。

そして前日、Gillermoが彼に会いに行ったのは旅行の説得？？詳しくはわかりません。

La Vereda CIANというオフィースを持っていて、名刺にはマウンテンバイク、山歩き、川下り、Parapente（山からパラシ
ュートを背負って飛び降りるスポーツ）、ハンドクライミング、キャンピング・・・・etc.その他いろいろ名刺書いてあります。

表の仕事は、公務員、埋葬の仕事をしているそうです。非常にフレキシブルなそうで2週間仕事を休んでも問題はない
そうです。

Felix：46歳。昨年も参加。Parapenteのスペシャリスト。飛んでいないと機嫌が悪いそうで。嫁さんがそれを察して、「何
日飛んでいないの？」と聞くのだそうです。そして、彼女は、「飛んでいらっしゃい！」

二人用のParapenteもあるそうで、私は以前、彼から招待を受けていますが、今まで丁重にお断りしております。

今年の7月ごろから、Cuenca郊外自宅を改装して、Casarural（田舎の家：民家改装型民宿）をはじめました。

Land Rover愛好家、今の車は３台目だそうです。

元々は、父親がしている大理石職人を一緒にしていたそうですが、最近はParepenteのインストラクター。

そして、タバコは吸わないが、自宅で栽培したマリファナを常用。いつもおいしそうにパイプに詰めてふかしています。
（ちなみに、自分が喫煙するためのマリファナはスペインでは合法なのだそうです。）

Javier：24歳ぐらいだったと思います。森の消防士。実家はRestaurante Barbacoaというレストランを経営しています。

Web:www.elrento.com

Guillermo：33歳。18年来の一番古いCuencaの友達。

川下り、洞窟探検のエキスパート。大学で歴史を専攻し、ともかくローマ史、スペイン史に関しては天下無敵。

旧市街の国際遺産の家に住み、郊外にただいま自宅を建設中。

今年春、Blancaという子供が嫁さんCristinaとの間に誕生。なんだかとてもうれしそう。

そして私。　

ともかく、彼らの最終時刻11：00を過ぎてからCuencaを出発。

Cuencaからの車は、2台のLand Rover。

Danielの車は、4人乗りの座席。Guillermoと私の3人。後ろの二台には、左右二つのベンチシートがあり、9名は乗れる
車なのかもしれないが、荷台には、荷物が積まれ、人が載れるスペースなし。

そして、FelixのLand Roverは、少し小さめ。運転席と助手席の後ろは、左右に折りたたまれたDanielの車のようなベン
チシート、ここにも荷物がいっぱい。今年初めて会う、山の消防士の若者Javier。

ともかく、2台のLand Roverは、昨年のようによく飛ばします。Cuenca、Ciudad Realを抜け、ラマンチャの荒野を走り抜
けていきます。そしてラマンチャを抜けるころ、Toledoから合流組みから電話が入ります。

Daniel、「今どこだ？」

彼らは、アンダルシアへの高速道路に入り、Manzanaresのサービスエリアにもう到着したそうです。

Danielは、「Estamos llegando, 20 minutos estamos alli.（到着しつつあり、２０分でそこに着く。）」

私たちも、高速道路に入り、Danielの車のスピードメーターは、１４０ｋｍを指しています。」

そして、Toledo組みの待つサービスエリアへ、

Toledoからのメンバー：

David：27歳だったと思う。ステンドグラスの工房を経営。5年ぐらい前に独立して始めたそうです。Toledo組みのリーダ
ー格。

彼からもらった名刺には、Vidrieras Artesanas (ステンドグラス職人)、Tiffany（ティファニー：なんだろうこれ？？）、 
Emplomadas 、Restauraciones（修復）

彼は、この旅行が終わると結婚するのだそうです。

Julian：消防士。２４〜５歳ぐらいだったと思う。彼も今年結婚するのだそうです。

以前は、ずいぶん危ない山登りをしてきたそうですが、このごろは恋人のことや家族のことを考えるようになって以前の
ような無鉄砲なことは少なくなったと言っています。

Manuel：28歳。自然観察員。私になんだか興味を持ち、いろいろ話しかけてきます。

前回彼が、モロッコを旅行したときにも日本人と会い、そのときの印象が非常によかったようで旅行中よく一緒にお話
をしました。

Toledo組みとそれぞれ自己紹介をして、そしてFondo（お金の管理）役は私がすることになりました。

Fondo（日本で耳にするファンド：ガソリン代、食費、宿代など共有する経費を参加者から集め払っていきます。

昨年も私でした。Guillermoは、私以外は信用できないと言っていました。そしてこの日の午前中、Guillermoは、"僕は、
黙っている。何もいわない。"そして、メンバー同士の自己紹介が終わるとFondo役を誰にしようかと言う話になりまし
た。DanielがKoichi!、昨年組みのFelixも同意し、不思議な顔をしているToledo組みにDanielがFondoから何が支払われ
るかToledo組みに説明があり、私が全員から１００ユーロずつ集め、始まり始まり。

このサービスエリアのガソリンスタンドの売店で適当なものを購入して、そのまま出発。先頭はDanielの車、真ん中に
Toledo組みのLand Crusarをはさみ、しんがりがFelixの車。

アンダルシアの最初の県Jaen、そしてGranada、Malagaを通り、昨年も給油に寄ったサービスエリアで給油をしてからト
イレ休憩とお茶の時間。Toledo組みは合流してから、遅れ組み、Danielの車は先頭を１４０ｋｍをマキシモに重い車がこ
こまで爆走してきました。Toledo組みの誰かが、Danielに「お前はずいぶん重い靴を履いている。」と言っていました。
（アクセルの上に乗っている靴が重いので速度が速い。）こうした、ジョークがこの旅行中連発されます。

そして、モロッコへ渡るスペイン側の港、Algecirasへ向けて出発。

Algecirasの港のFerry口には、出航前３０分到着。

会計役の私が、私のクレジットカードでFerryの代金を払います。

（私の現金のユーロの残高は８００ユーロ弱、Madridには大晦日の夜帰ってきましたが、1月1日、元旦は祭日、2日は
日曜日、残りの５００ユーロのTraveller Checkを換金することができず、ここで私がFerry代をクレジットで払い、彼らか
らユーロの現金を調達することになります。）６２８．２０ユーロがコミッションなしで私の財布に入ります。

代金を払う時に、私のクレジットカードを機械が認識してくれない。結局、別の機械を持ち出してきて私が暗証番号を入
力し随分時間をかけ、支払いを済ませ、私はスペイン人から代金を徴収して、車に乗りみんなでFerryに乗船。Ferryの
中は全館喫煙。（ちなみに私たちのメンバーで愛煙家は私だけ）彼らは、地図を持ち出し、モロッコでの戦略会議。

昨年同様、１４ｋｍのGibrartar海峡を無事渡り、スペイン領Ceutaに上陸、まずは、スーパーマーケットを探します。モロ
ッコでの袖の下用のウィスキー。軽油用の補助タンクなどの買い物をして、税金のかからないこの町で車と補助タンク
に軽油いっぱいにしてからモロッコ国境に向けて出発。

スペイン側の国境は、昨年同様フリーパス。Danielは、国境での警備員にスペイン人であることと、私のことをCuenca
産の日本人だ。と説明し無事突破。

そして、すぐ向こうのモロッコ側のコントロール。昨年は長蛇の車の列と進まないモロッコ人とのやり取り。

今年は、夜、車は数台。紙に名前などを書き、パスポートと一緒に窓口へ。パスポートにスタンプを押してもらい。

それから、車の検査。検査官が荷台に積まれた荷物を車から降ろさせ中身をチェックしていきます。ちなみにアルコー
ルはご法度。Danielは涼しい顔をしています。Toledo組みの誰かが私に、「買ったウィスキーはどこに隠したんだ？」と
心配そうに私に聞くのですが、「私は知らない？？」

Danielの車には、先ほど買ったウィスキー4本のほかに、４ｌ入りぐらいのよくてんぷら油の入っているような半透明のプ
ラスチックのボトルに黄色い液体。そして透明な液体が誰の目にもとまるところに座席の下に無造作においてありま
す。（これはちなみにAguardiente：スペイン葡萄から作る40度以上の焼酎）あとで私は彼の車から少なくもワインのボト
ル4本も見つけました。

ともかく、時間をかけモロッコの国境を通過、モロッコ側最初の大きな町、Tetuanの宿に到着したのは、夜の11時過
ぎ。宿のチェックインを済ませ、車をホテルのガレージにしまってから近くのピザ屋へ、各自思い思いのピザを頼み、遅
い夕食。Felixはピザが大嫌い、ブツブツ言っています。昨年もそうでした。みんなが他のものを頼め！と言うのですがこ
の店には他のものがすべて品切れ。そして壁に徘徊する小さなアブラムシ。２〜３ｃｍの薄茶色色の日本でも時々見か
けるやつです。

支払いは、現地通貨を持っていないので30ユーロを払い、お釣りを現地通貨のDirhamsでいただきました。

ともかく、モロッコ旅行の一日目はこんな風でした。

1月4日（火）Tetuan・・・Meknes（泊）

私の同室は大抵モロッコ滞在中は、Guillermoと一緒。彼は大変の風呂好きでバスルームに入ると2〜3時間出てこな
い。私は大抵彼の先に入り、後は彼の好きなように。

Tetuan、モロッコは、元はフランスとスペインが統治していたそうで、この町はスペイン側の首都だったそうです。その
こともあり、いたるところでスペイン語を目にします。

朝、8時ごろ目が覚めるとGuillermoもしばらくするとお目覚め、町を散歩をしようと私を誘います。

そして、彼と一緒にお出かけ。昨年換金のため車を止めた見覚えのある広場へ、そして銀行へ、銀行の営業時間まで
まだ少しあります。Guillermoが「Koichi少しDilhamを持っていたな？それで朝飯を食べよう！」

私は、昨年の使い残し５０Dilham札（700円ぐらい？）を一枚持ってきました。その広場のCafeで二人でミルクコーヒーと
近くの席でここの人が食べていたパンケーキを注文。

彼と、広場を見ながら朝食。Cafeの北側の道には長蛇のモロッコ人の列。Guillermoの話では、スペインで合法的に働く
ための書類のための列なのだそうです。何も進まないモロッコ人の長蛇の列。Guillermoは、彼らの列を見ながら、「彼
らはすごく神経質になっている。」と言っていました。モロッコ人は、前の人の肩越しに前の方を覗いてみたり、前が進ま
ないのに前に詰めてみたり。

私たちは、唯一ある５０Dilham札で支払いを済ませます。２０Dilhamと少しだったような気がします。

そして、銀行へ、Guillermoは、開き始めた銀行を一つずつチェックしてレートを調べていきます。

しばらくすると、老人が話しかけてきます。彼は私のことを知っています。

「昨年、お前はあそこの角に大きなLand Roverを止めそこに乗っていた。Land Roverは2台で、スペイン人が何人かい
た。」Guillermoのことは覚えていない様子。スペイン人はいっぱいこの町を訪ねるようで、私のような日本人は毛色が
違い、見分けやすいようです。（東洋人が複数だと彼らは誰が誰だか区別がつかないと思います。）

彼は、教師だということです。身内が横浜にいて、日本にも何ヶ月かいたことがあるそうです。彼は自分自身をガイドで
はないといい。Medinaにはいろいろなものが見れるので彼が案内してくれることになりました。

Medina：モロッコの古い市街地。中は迷路のような小道になっています。２〜４平方メートルぐらいの店が軒を連ね、香
辛料、食べ物、衣類・・・いろんなものが売られています。そして住宅。この老人にイスラムのモスク、小さな路地、そし
て、最後にこの向こうにフランコの当時の家がある。との説明を受けましたが、他のメンバーとの約束があるために、
Medina観光を打ち切り、この老人の道案内で先ほどの広場に戻ります。

Guillermoの家系は代々軍人で、彼のおじいさんがこのTetuanで従軍していたそうです。それで彼はこのMedinaを一度
見てみたかったのだそうです。

前から、私たちの仲間が6名横一列になって現れます。彼らは換金をして来たところだそうです。

Guillermoは老人を彼らに紹介し、彼らと私たちが朝食をとったCafeで待ち合わせることになりました。

Guillermoと私は、３００ユーロずつ、銀行で換金、レートは、1ユーロ＝１０９ぐらいだったと思います。

換金の後、仲間の待っているCafeに戻ります。老人も含め、みんなでお茶を楽しそうに飲んでいます。

老人にはこれから先を急ぐので丁重にTetuan観光のガイドを断り、みんなでCafeを後にし、モロッコ第2日目の出発。
道は、すぐに山道に変わり、昨日泊まった山の上のXauenの村が左手に見えてきます。この地方は山岳地帯この山は
GranadaのSierra Nevadaと同じ山脈なのだ。そして、貧しい地域でモロッコのマリファナの一番の生産地であると昨年
講義を受けました。

スペインに入ってくるハッシッシは、このあたり原産だそうです。

車は、Meknesに向けて進んでいきます。

そして、この町で昼食、適当な通り沿いのレストランを見つけ、レストランの前に3台の車を止め、初めてのもモロッコラ
ンチ。サラダに、鳥の丸焼き、肉の串焼き（Bronchette）。私の今回の仲間は陽気だ。以前、スペイン人のボーイフレン
ドを持つイタリア人の女の子と夜通し話したことがあります。彼女は、スペイン人について、「彼らは酒を飲んでいなくて
飲んでも一緒だ。」と言っていた。私も同意見です。彼は、友人に会うと非常に陽気になる、それは日本人が飲み屋で
酔っ払って陽気に話しているような様子です。

そして食事ともなれば、とてもうれしそう。大きな声でケタケタ、ガヤガヤ。2時間ぐらいかけてお食事。

注：モロッコ（アラブ諸国ではアルコールはご法度。ちなみに豚肉もダメ。コーランに禁止事項として載っているそうで
す。アルコールは、いろいろな事件の元、そして豚肉はいろいろな病気の元。マホメットはこれらのものを健康のために
禁止事項にしたようです。ちなみにコーランに書かれているのは、ワインを飲むな！この時代にビールやウィスキーは
存在せず。スペイン人たちは、そのことを主張する。もうひとつポルノもご法度）

モロッコでは、私たちは車の駐車に気を使いました。レストランのすぐ横の道沿いのすぐ横に車の見える外の席に座り
食事をします。

そして、食事の後、車で立ち去ろうとすると、どこからともなく人が現れ、駐車料金を払えと言い出します。

Danielは強い。彼は強引に突き跳ねます。男は２００Dilhamの料金を要求してきます。最後には近くで交通整理をしてい
たお巡りさんのところへ彼と行き、料金を払わなくてよくなり事件は解決。

注：町の通りには勝手に車の駐車料金を設定して、車の見張り番をしている人が存在します。ホテルに駐車場がない
時は彼らに料金を払って夜なか中、車を見張ってもらいます。このときの料金は１０〜２０Dilhamぐらい。この見張りの
兄ちゃん、昨年のＦｅｓでは棍棒を持っていたりしたりして、ちょっとおっかないが話してみると親切そう。道々でそれぞれ
の縄張りが決まっているようです。

それにしても、２００Dilham（2800円ぐらい）も駐車料金は法外です。Danielは、道路に駐車をした時点で彼らが寄ってき
て双方が同意の上で決まった料金ならいたし方がないが、車を出そうとしたら突然近づいて来て今回のような事例にな
ることに彼はたいそう腹を立てていました。

そして、この町のホテルを探すことに、いくつかのHotelをあたってみましたが車の駐車、Hotelの施設、料金に彼らは満
足がいかず、この町のCamping施設で泊まることになりました。

Toledo組みは、Camping派、Cuenca組みはHotel派、適当なHotelが見つからないので結局町外れのCamping施設にお
世話になることになりました。

Danielは、山の中や何も近くに家がないところでのCampは好きだが、町はずれのCamp場は、どうも気に入らない様子
でした。

そして、このCamp場から、中心部まで４ｋｍまで徒歩で移動。タクシーで８Dilhamぐらいなのだそうですが、Camp場の人
の教えてくれた広場でなかなかタクシーが拾えず、一番後ろを歩いていたDanielとGuillermoがうまくタクシーを見つけ、
先に待ち合わせ場所にした広場まで行ってしまいました。

残ったメンバーは、徒歩。Meknesの町の広場は、Palacioの壁に面していて一遍が２００〜３００ｍぐらいもありそう。全
員がそろってから、広場の店でお茶を飲みながら作戦会議。

今後の予定を地図を見ながら話し合っています。これがなかなか決まらない。

それでも、最後にはみんなで合意の握手をしていました。

後でDanielが私に、「昨年は、旅行の前にルート、泊まる町などの書かれた旅行計画の紙があった。それが今年はな
い。それぞれが、したいこと、行きたい場所を勝手に主張する。大体、僕は父親の病気もあり、今回は前日まで参加す
るつもりはなかった。」

結局、後半、MarrakechでToledo組みと分かれてから、DanielとGuillermoはかなりご機嫌ななめでした。

モロッコのお茶：紅茶にハーブが入っています。（ペパーミントだと思う。）

アラブ風のポットに（アラジンの魔法のランプのような形）入ったお茶をかなり高いところからガラスの器に落とします。
かなり甘い。ウィスキーベルベルとも言います。

長いお茶が終わってから、この町のMedina探検、迷路のような小道を出たり入ったり。

私は、「危なくないか？」

Guillermoは、「昨年は5人だったが、今年は、こっちは8人だ！」

スペイン人は群れになると大変強気です。

大体、Medinaの迷路を歩きつくし、彼らはご満悦の様子。

GuillermoとFelixは、MarrakechやFesのMedinaと違い、ここでは物売りが強引に勧誘しない。そして、ガイドだ何だとうる
さく付きまとうやからもいない。と言ってとても気分がよさそうでした。

昨年のFesでは、このガイドと自称するやからがとてもうるさい。断っても断っても付いて来る。最後には、彼らの知って
いるスペイン語の悪態をこちらに投げかける。

GuillermoとFelixは、もうFesには、二度と来ないと昨年言っていました。

夕食は、帰り道の道沿いの店でお決まりの、サラダ、Tangin、Bronchetteそしてポテトフライ。

食事の後、前を通るタクシーを一台ずつ止め、Camp場まで。そして、テントを張り、モロッコ最初の野宿。

私は、やはりGuillermoと一緒にテントを張り、彼と一緒のテント。

1月5日（水）Meknes・・・Errachidia（泊）

朝は、さすがに寒い。テントをたたみ、宿の清算をしてから、もう一度Meknesの町の観光。昨日は夜のMedina観光。今
日は、名所の観光。

最初の観光は、立派なMesquita。（イスラムの教会）中庭には、大抵ちいさな噴水があります。そしてモスクはきれいな
張られたタイルの装飾。そして、漆喰を加工したアラベスク模様。

そこで記念撮影。撮影者は、当然写れない。

その次の観光は、この町の元穀物倉庫、とても巨大な施設で、倉庫の中にいくつもの井戸がありました。窓は非常に
少なく中は人工光で照らされていますが暗い。その施設を出ると元、軍馬？を飼っていた施設。天井は落ち、たくさん
のアーチだけが残っていました。１万頭は、つながれていたのではないかと説明を受けました。

そして、キャンプ場まで徒歩で戻り、次の目的地Errachidiaに向けて出発。

しばらくすると積雪地帯、サルを発見。Toledo組みの車は遅れ気味。サルの記念撮影をしながら遅れてくる車を待ちま
す。ちなみにスペインにはサルはいないそうです。彼らにとってはとても珍しいようでした。

すべての車がそろってから、昼食の場所を探します。3時ごろ、水の流れている彼らの気に入った場所が見つかり、ス
ペインから持ってきた食料で昼食。昨年同様、Danielの車にはいろいろなものが積まれています。

生ハム、足一本分。チーズ、Chorrizo....etc.

雪原を見ながらのお食事。

雪原を越えると今度は石ころだらけの平原に変わります。そして今日の宿泊地Errachidiaへ。

この町は、フランス人が駐留するために作ったもので歴史的には新しいそうです。Guillermoの持っているガイドブックの
ホテルを探します。Hotelでチェックインをし車に積んである彼らのキャンプ用品などの道具をHotelの収納スペースに下
ろした後、夕食を探しに町に出ます。

私は、Tortilla Francesaそして鶏肉のTagin。

Hotelに戻るのは大抵、12時近く。

注：スペイン人達は、この旅行中、朝起きてから、夜12時近く、または過ぎまで一緒に行動します。

ちなみに私も一緒です。GaliciaのVigoの友人と過ごしていたときや、年末年始から、起きているときは強制的スペイン
語集中講義ということになります。もう少し、普通の人ならもっと上手になるはずですが私の語学能力なのでしょう。昨
年クリスマスの前Ｓａｎｔｉａｇｏに到着してから帰国まで起きている時は彼らのスペイン語の集中砲火を受けていました。

1月6日（木）Errachidia・・・Taouz（泊）

朝食を私たちの持ち込んだものがおかれてある広間でとった後、モロッコの東の砂漠へ向けて出発。途中で温泉を見
学。大きなプールのようなところにフナか鯉のような２０ｃｍほどの魚がいっぱい泳いでいました。水温は温水プールぐ
らい。お土産やさんでベルベル人のターバンをみんな買い頭に巻いて出発。

このターバン、皆の必需品になります。砂漠の砂埃は大変なもので何かで鼻を覆っていないときっと肺にとても悪いよう
な気がします。それぞれの場所には風土にあった服装というものを実感する毎日でした。

サハラ砂漠に入る最後の村を出るときに羊と人が道を阻み通れない。村人たちは羊を道から外へ移動させます。

私たちの車はゆっくりその中を進んで行きます。

そして、昨年来たモロッコの東サハラに4日間かかって到着、車に積んである食料で昼食を取った後、3台の車は砂山
の中へ入っていきます。DavidのLand Crusarはかなり高性能、タイヤもCuenca組みのLand Roverよりも厚みが厚く問
題がないようです。Danielの車が一番重く、砂に車輪を取られます。

随分砂山で遊んだ後、私たちが昨年上った砂山の一番高いところまで上っていきます。

私とDanielは車の番。

昨年の感想、アリ地獄にはまったアリの気持がわかります。砂の山は、固いところ１５ｃｍぐらい靴が潜ってゆくところ。
斜面もまちまちで砂が落ちてこないぐらいの限界の傾斜での砂のぼりは、四つんばいになって登っても滑り落ちてしま
います。ともかく私とDanielを残して彼らは砂の山の中へ消えていきます。

しばらくすると子供たちが石を売りにきます。丸い石は割ってあり中は中央に向かい石英のような石が結晶したもので
す。このしつこい物売りの子供たち、Danielは彼らにガラスを与え、一緒に遊び始めます。最後にはとても私たちに懐い
てしまいました。そして記念撮影。

砂山から彼らが帰ってくると車に乗ってこの場所を跡にします。

そして、今晩は砂漠で野宿。道からはずれ、車が街道から見えない場所を探します。

Guillermoは、寝るときに刃渡り３０ｃｍぐらいのナイフを寝袋の横において寝ます。

「護身用か？」と聞くと

「そうだ。」と言う返事が返ってきました。

昼間は、暑くもなく寒くもなく、Tシャツでもセーターを着ていても問題はありませんが、砂漠の夜はとても冷えます。

1月7日（金）Taouz・・・Zagora（泊）

この日はなかなか大変な日でした。

砂漠の朝は、とても冷えます。

砂漠でのスプーン、鍋の掃除の仕方。砂できれいにします。鍋にへばりついた油もけっこうきれいになります。そして紙
で拭いておしまい。

朝食を取った後、それぞれトイレットペーパーを手に持って用をたしにいきます。

テントをたたんでから出発。私はこの日Felixの車に乗ります。

Felixの車に乗っていたJavierは、今日は、GPSの係り、彼は私の代わりにDanielの車。

今日の目的地の西サハラまでGPSでは直線距離では２５０ｋｍ。

（結局は４００ｋｍ以上この日砂漠を走って目的地のZagoraに到着。）

GPSを頼りに、目的地を目指すのですがなかなかうまくいきません。砂漠のPistaは、車輪の輪立ちだけ。標識がある
わけでもなく。Pistaが二つに分かれると気分で判断して先に進む。実際には先頭のDanielの車の中ではDaniel、
GuillermoとJavierが随分言い合っているようでした。GPSは先方の山の向こうをまっすぐ指しているのですがその山を
迂回する道がわからない。砂にはまっては戻り、遊牧民に出会うと聞き。

時々、車を止めては、地図を広げ、あっちだ、こっちだと言い合っています。Javierは、Zagoraの方向を示すGPSをかか
げ、「これだけが唯一正しい。」

ともかくこの日は昼食を取らずに走り続けました。

偶然、砂漠の中にあるAlbergueに到着、ここでお茶をいただき、ここの兄ちゃんに道を聞きます。

彼の言うのには、私たちが通ってきた道が一番難しい道だったようです。そして親切に道を教えてもらい出発。

しかしやはり迷子、方向だけは、GPSのおかげであっているのようですが？？

目の前に見える山脈を示し、あれがZagoraの手前の山だ。あの向こうがZagoraだ。と彼らは言うのですがまた山の抜
け方がわからない。山の麓のBerber人の部落に入り、彼らに聞くのですが、そこの女の人はどうもフランス語がわから
ないようです。Zagoraというと山を直接指します。私たちは、一生懸命そこに道は存在するのかどうかを何とかして聞き
出したかったのですが？

しばらくすると部落の男が帰ってきて私たちにZagoraまでの道を教えてくれます。

そして、ひとまず、彼の示す方向へ車を進めます。そして、日没。

私はFelixに、「今日もキャンプかなあ？」

お返事は、「たぶん・・・・」

「二日もシャワーが浴びれないのかなあ?」

随分暗くなってから、モロッコの軍隊がキャンプに出会いました。この地帯はアルジェリアとの国境地帯で軍が管理して
いる地域なのだそうです。そして私たちのパスポートの検閲。彼らは親切に山を抜ける道を教えてくれます。

お返しに、ウィスキー。

山を抜け、随分遅くなって村に着きましたが地図に載っているはずの自動車道路がない。

村人に聞いてみると横切ってきたはずだ。と言う返事が返ってきます。

Felixも私も心当たりがありません。

結局、親切なこの村人が自動車道まで案内してくれることになりました。

そして、久しぶりのアスファルトの道を走ってZagoraの町に到着。昨年泊まったHotelへ。

夕食をHotelの近くの店で取り、12時過ぎに暖かいシャワーを浴びて寝ました。

誰一人、この日Zagoraに到着できると思っていなかったようです。

1月8日（土）Zagora・・・Todora（泊）

朝食をHotelでとり、そしてスペインの仲間たちはHotelの横のお店でお買い物。

私も、Berberの女性のためのスカーフを2枚購入、２００ディルハム。

Toledo組みは、タペストリーを探しています。

Felixは、車の後ろを空けて砂を叩いています。砂漠の砂は窓を閉めていてもどこからでも入ってきます。

私たちは砂漠地帯を旅行しているときは、Echachidiaで買ったBerberのターバンを頭に巻きBerber人のように布を鼻の
上まであげ目だけ出して旅行しています。

おかげで随分ターバンの巻き方がうまくなりました。

そして、Todoraへ向けて出発。私はDanielの車に戻ります。道にはその土地のお土産売りが立っています。

Danielは、Datiles（ナツメヤシ）の実を売っている売り子を捜します。道沿いには黄色いDatilesの入った箱を持っている
売り子が立っています。そして値段の交渉。Danielは、「高い。まけろ。」の一点張り。

最初の街道沿いの村でDanielは4箱、Guillermoは2箱購入。（ひと箱100〜150ディルハムぐらいだったと思います。）何と
か一箱１００ディルハムにするように交渉していました。Danielは私にもいらないか？と聞くのですが、ナツメヤシの干し
たものは見た目があまり美しくなく、食べる気がしません。

車の中で彼らはムシャムシャ食べながら私にもくれます。味は？おいしいかもしれない。なんの味に似ているかというと
よく分からない。（私は、帰国する前にMadridでお土産に買いました。帰国して嫁さんに食べさせてみたら干し柿に似て
いるという感想が帰ってきました。干し柿ほどネトネトしていません。）

そして、ちょっと大き目の村で昼食。

昼食は、定番のポテトフライにBronchetteそしてTagin。最後にウィスキーベルベル。

食事の後Guillermoが行方不明。

彼は、古道具屋でラクダで旅をする時用の古い手書きのコーランの値段交渉に専念していました。そして買ったものを
私たちに見せてくれます。かなり使い込んだものでところどころ書き込みがしてあります。

（翌日、Danielが座席の下に落ちたその一ページを見つけます。Guillermoはちょっとがっかりしていました。）

そして山間の道を通って暗くなって、昨年泊まったTodoraのHotelへ。

1月9日（日）Todora（泊）

スペイン人は、このあたりをGarganta（のど）と呼んでいます。

そして、私たちのHotelは、垂直に４００ｍ立ち上がった岩山に挟まれた谷にあります。Hotelは自家発電で深夜１２：００
を過ぎると電源はなくなり、ローソク生活。朝は、朝食の間だけ発電し、９：００を過ぎるとまた電源が切られます。

そして宿の反対側の岸壁には黒いヤギが住んでいます。今年も居るのか？と聞いてみると、Hotelの人間が「ほらあそ
こに。」と指を刺します。時々水を飲みに降りてくるのだそうですが、決して捕まえることができないのだそうです。

そして、そこに8年住んでいるそうです。

Ellos van a ir a Ascencion, nosotros vamos a la Puli.

(彼らは、アスセンシオンへ、私たちはプーリーの元へ)

＊彼らは、アスセンシオンちゃんの所へ、僕達はぷーリーちゃんの所へ。

彼らは山登りをする、私達は別行動。

Ascencion（山登り、女性の名前）

Puli（女性の名前）

スペイン人は訳の分からないことを言っては喜んでいる。

ちなみに、この日はグループが分かれます。私とDaniel、Guillermo、MiguelそしてJavierはDanielの車で遠足。

Felix、DavidそしてJulianはHotelの対面の垂直の岩のロッククライミング。

Guillermoは、Toledo組みのDavid、JulienそしてMiguelはまだ未熟者で能力以上のことをやりたがる。といっています。こ
の旅行の最後まで問題を残します。昨夜の夕食の後、彼らは永い間話し合い、Guillermoが部屋に戻ってくるとご機嫌
ななめでした。

彼は、そしてガイドブックに載っているこの石壁にロッククライミングをしている写真を見せてくれました。

そして私に、「Ｋｏｉｃｈｉ、見てみろ！死ぬ時は一人ではない。落ちる時はすべて一緒だ！」

そして、Danielの車は、Boulmanedadesという山を目指します。

Guillermoが地図を見る係り、Pistaを見つけ入っていこうとすると、またよく分からない。

この道だ。という道を進んでいくと少年が近づいてきてこの道は雪で通れない。ガイド役の交渉をDanielとしています。
Guillermoは、Danielに乗せるな。と言うのですが結局この少年を乗せて出発。

もし、彼を連れて行かなければ目的地には到着しなかったでしょう。

大丈夫かしらという道？を通って車は進んでいきます。そしてついに雪で道が塞がれてしまいました。

みんなでその先まで雪の上を歩いてみました。３０ｍぐらい走行不能です。

そして、向こうの山の上も雪でふさがっていて一台の車が止まっています。Guillermoたちはその車のところまでいきま
す。

山の向こうから来たフランス人の若い夫婦とワンワン。そこからも雪で立ち往生しています。

何とかみんなして、道ではない４WDで降りられる場所を探して、私たちが立ち往生している反対側に彼らの車が到着。

そしてこちら側6名とフランス人2名で除雪作業。

なんだか大変でした。車に5名乗るために車に積んでいた資材はすべて下ろしてしまっていました。

鍋や小さなスコップ、食料がしまってあるアルミの１ｍぐらいの蓋。ともかく雪かきはをした後に、まずは坂の上からフラ
ンス人が先に坂を下ってくるほうが楽だろうという結論になりました。結局はまた途中で雪にはまってしまい。車輪の下
に石をひいたりしましたが動かず。Danielの車とロープを結び引っ張ることに、今度はDanielの車が横滑りを起こし谷底
に落ちそうに。結局雪かきのやり直し。そしてフランス人の車は無事坂の麓へ、そして今度はDanielの車。彼は坂の下
から一気に加速をして坂の上に。坂の上でお互いに挨拶をして別れました。

フランス人の話では後は簡単だ。と言う話でしたが、下りてくるのと登っていくのでは話が違います。フランス人が降りて
きたところからは雪に車輪を取られ登ってゆけず。結局別のルートを探すことになりました。車が通れるように全員で石
を引き。とてもたいへん。アウトドアってたいへんだなあ？

TodoraのHotelに戻ったのは随分暗くなってから9：00近かったかなあ？

とても大変な一日でした。

ロッククライミング組みは、Felixに聞いてみたらちょっと難しかったと言っていました。頂上までは到達できず、どうも７〜
８割のところから登った道を降りてきたのだそうです。

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10/enero〜18/enero/2005